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風越山(かざこしやま)登山と生物

 6月29日(木)、協力隊の研修の一環で風越山(かざこしやま)へ登山。日帰り登山が楽しめる山ですが、上松駅から登山口が離れており、車がないとなかなか登山に行きづらい山ではあります。また、クマやイノシシが出る山でもあります・・・。数人以上でいけば、野生生物のほうが避けるため、よっぽど遭遇することはありませんが・・・。今回は、10名ほどでの登山のため、動物と遭遇することも気配を感じることもなく無事下山。


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 うまい具合に光が差し込んでいた場所が登山開始後しばらく行ったところにあり、神秘的な風景を見せていました。光差し込む森の景色は、なかなか画になるため撮影したくなります。


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 風越山の眺望が望めるポイントでは、寝覚の床あたり~上松駅付近まで上松町を望むことができます。望遠レンズでのぞくと、寝覚の床にあるセブンイレブンや、駅付近の寝覚発電所といった建物の発見も・・・。赤沢自然休養林へ行く道すがらで見られる、発電所へと水を送る太い導水管もレンズを通して見つけることができました。

 結構な範囲を望めるため、望遠レンズを使用して上松町の色々なものを探してみるのも面白いかと思います。


 見られた、昆虫や植物は後半にて紹介・・・。
 散策中、あまり昆虫を見かける機会がなく、鳥もわずかに鳴いているぐらいでしたが、葉っぱの上などにちょっとした昆虫がいたことにはいました。


 都会でも、ちょっとした自然が残るところでも見られる、オバボタルがいました。光らないホタルですが、最も目にする機会が多い種となります。

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 歩いている途中、葉に違和感を覚えると、幼虫の姿が・・・。かわいらしい見た目のヤママユガの幼虫でした。マユの抜け殻は町内のいたるところにあり、生息していることはわかっていたのですが、なかなか出会う機会がなく、今回初めて町内で幼虫を見ました・・・。自分は見慣れない幼虫のため、見たときには何の幼虫だか名前が出てこず・・・。まだ成虫も死骸でしか見られてないので、今年中に成虫も見られればと思います。

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 上松町内、赤沢自然休養林の園地内でもハルゼミが大合唱をしています。主にエゾハルゼミが鳴いておりますが、木の上のほうで鳴くためなかなか姿を見ることはできず・・・。写真は、寿命の近いうまく飛べなくなった個体を撮影したものになります・・・。弱って飛べなくなってきた個体ぐらいしか撮影する機会に恵まれず。

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 下山の際に、登山の時には気が付かなかったアシナガバチの巣を見つけました。キボシアシナガバチの初期巣ですが、最大の特徴である、巣房をふさぐマユの黄色は見られず・・・。独特な黄色いマユで特有の美しさを持つ巣となるのですが、残念でした・・・。ちょうど林道のすぐ脇の植物に作られていた巣のため、働き蜂が出てくると、登山者が刺される可能性も・・・。アシナガバチは非常に臆病な種ですので、半ばパニック状態で刺してきますので、注意が必要です・・・。林道のすぐ脇の巣だと攻撃範囲に近寄らないようにするのが難しいですが、できる限り注意しながら歩けば刺されるリスクは最小限に抑えられます。ハチの巣があるものとして注意しながら歩く必要性があり、精神を削りながらに歩くことになってしまいますが・・・。

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 キスゲの一種だと思いますが、黄色く美しいユリが咲いていました。個体数としてはそれほど多くなく、中腹にいたる道中に数本ぽつりぽつりと咲いていたぐらいしか目にしませんでした。時期の問題かもしれませんが・・・。

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 道中もっともよく見た植物は、ギンリョウソウでした。銀竜草と書き、銀色の竜が立ち上っているように見えることから名が付いたとされています。葉緑体をもたないため、真っ白な独特な見た目となっています。養分はキノコの菌糸からもらう(寄生する)ことで生きている、キノコに近からず遠からずの生態の植物です・・・。こう見えて(?)、広い意味でツツジの仲間になります。ランの仲間と聞いたことがあり、そう覚えていましたが、今回改めて調べてみたら、ランのように共生菌を持っていたり、中国語名に”蘭”という漢字が使われていたりするだけ・・・。ツツジ科ギンリョウソウ属の植物でした。古い分類だと、イチヤクソウ科だったということで、赤沢に生えている「ベニバナイチヤクソウ」に近い種として分類されていたことがわかりました・・・。

 顔を近づけても”におい”を感じることはないのですが、しっかりと”におい”を出しており、マルハナバチを呼んでいます。マルハナバチに受粉してもらうため、マルハナバチの活動時期に合わせてにょきにょき生えてきます。

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 ギンリョウソウは東京の低山でも見られるため、目にする機会が意外と多い植物となりますが、上の写真のレベルで群生するポイントに遭遇したことは都内だと自分はないです・・・。群生している姿は、幽霊茸(ユウレイタケ)という別名も納得の、ちょっとした不気味さを感じるほど・・・。数本生えているぐらいだと、真っ白く小さいかわいらしい印象を持つのですが・・・。

 



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